天井塗装で明るい空間に|施工事例

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リノベ物件|新規ボードからの天井塗装 施工事例

港区リノベーション【天井塗装】

施工前の状況

リノベーション中のマンションの一室で、石膏ボードが新しく張られたばかりの状態でした。継ぎ目やビス穴が目立ち、このまま塗装すると凹凸が透けてしまいます。特に天井は光の反射で不陸が強調されやすいため、下地処理の精度が仕上がりを大きく左右します。・上パテ処理

乾燥後、同じパテで凹凸をさらに均し、仕上げ用のパテで表面を仕上げます。天井は光が当たりやすいため、3回のパテ処理でフラットな下地を作ります。

養生

 床や壁、壁との境目を養生し、塗料が付着しないように準備します。天井塗装は頭上作業のため、塗料の飛散は必ず起こります。特に窓は、完全に塞がないと後の掃除が大変になります。

下パテ処理

下パテ処理の詳しい流れ

天井の石膏ボードには必ず「継ぎ目」と「ビス穴」があります。そのまま塗装してしまうと、乾燥後に筋のようなラインや小さな点が浮き出てしまいます。特に天井は光の反射で影が出やすいため、下パテの精度が仕上がりを大きく左右します。


継ぎ目処理

  • ボードとボードの間の継ぎ目には、まずファイバーテープ(またはメッシュテープ)貼ります。
  • これは割れ防止のための補強材で、天井の動きや乾燥による亀裂を防ぎます。
  • テープを押さえるように下パテを塗り込み、隙間をしっかり埋めます。

ビス穴処理

  • ビスの頭はわずかに沈んでいるため、その凹みに下パテを充填します。
  • 表面をフラットに仕上げますが、乾燥後にわずかに痩せるため、中パテでの再処理が前提になります。

乾燥時間の管理

  • 下パテは厚みがあるため、十分な乾燥が必要です。
  • 夏場は1〜2時間程度、冬場や湿度が高い日は数時間かかることもあります。
  • 乾燥不足のまま次工程に進むと、ひび割れや剥離の原因となります。

下パテの役割

  • 隙間や穴を「埋める」ことが目的です。
  • 表面を完全に「平らに仕上げる」役割は、中パテ・上パテで行います。
  • 建物で例えるなら、下パテは基礎工事のような存在。ここで丁寧に仕上げておくことで、後の作業が活きてきます。

中パテ・上パテ処理

中パテ

  • 下パテで埋めた部分が乾燥すると、わずかな凹みや段差が残ります。
  • そこで中パテを重ね、全体をならして面を均一に整えます。
  • 面積が広くなるため、広いパテベラを使って滑らかに仕上げるのがポイントです。

上パテ

  • 中パテの乾燥後、仕上げ用のパテをさらに薄く塗ります。
  • 部屋に差し込む光で見えてしまう微細な段差やラインを消すのが目的です。
  • さらに天井は照明の角度で影が出やすいため、丁寧に均して「滑らか」な状態に仕上げます。

サンダー掛け(研磨)

サンダーの役割

  • 電動研磨機(サンダー)を使い、パテの乾燥後に表面をさらに平滑にします。
  • 凹凸を取り除き、仕上げ塗料をムラなく定着させるための工程です。
  • 精度向上:微妙な凹凸を削り、均一な下地をつくれる
  • 効率性:手作業より速く広範囲を処理できる
  • 耐久性向上:塗膜の密着性が高まり、ひび割れや剥離を防ぐ

※ボードの溝はパテで埋まっても、今度はパテの際に段差がついてしまっては平らにはなりません。サンダー掛けでそこを狙い全体が段差のないように整えます。

下塗りシーラー

シーラーの役割

  • 石膏ボードやパテは塗料を吸い込みやすいため、そのまま仕上げ塗料を塗るとムラになります。
  • シーラーを塗布することで、吸い込みを防ぎ、塗膜の密着性を高めます。

効果

  • 吸い込み防止 → ムラのない仕上がり
  • 密着性向上 → 塗膜の耐久性が上がる
  • 下地強化 → パテ部分の保護にもなる

仕上げ塗り(3回塗り)

下塗り

  • シーラーの上に塗膜の基盤をつくる工程です。
  • 全体を均一に塗布し、後工程の定着を助けます。

中塗り

  • 下塗りで生じた吸い込みを解消し、色を安定させます。
  • 膜厚を均等に重ねることで、強度も高まります。

上塗り

  • 最終仕上げ。美観と耐久性を決定づける重要な工程です。
  • 質感を意識し、均一に塗り上げることで、完成後の見栄えが大きく変わります。

まとめ

販売価格数億円になるような物件に携わらせていただきました。 タワーマンションの場合、免震構造ということもあり、人には感じない程度に常にゆらゆらと揺れているらしいのです。

クロスと違い、塗装の場合は下地がそのまま仕上げになります。揺れからくる少しの負荷が亀裂を生み、美観を大きく損ねてしまうため、パテ処理に気を使いながらの作業となりました。

天井塗装の料金目安(60平米の場合)

天井は光の反射で仕上がりの差が目立つため、下地処理から丁寧な作業が欠かせません。
基本工程は「下パテ → 上パテ → シーラー → 上塗り3回」となり、ムラなく仕上げるための標準的な流れです。

料金は1平米3,000円 × 60平米 = 180,000円(税抜き)
面積や状態により前後しますが、一般的な住居の天井塗装ではこの程度が目安となります。

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